スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告--/--/--(--)--:--

「With You ~みつめていたい~」のレビュー

-2ルート制の意味-

「With You ~みつめていたい~」と言えば、エロゲー業界では知らない人の方が少ないのではないかと思えるほど名の売れたゲームです。F&Cのかなり古いタイトルではありますが、原画に橋本タカシ氏を起用したことでも有名なゲーム。古いだけにゲームバランスもなかなか難しいものがありましたが、辛口でいきたいと思います。

まずは、2ルート制の意味ですね。本作は鳴瀬真奈美と氷川菜織の2本のルートしかないのですが、こういうシナリオの場合は、僕はどうしても対のシナリオというのを思い浮かべてしまいます。

本作も例に漏れず、主人公とヒロイン二人は幼馴染同士。そして、二人は二人の、それぞれの視線で主人公をみつめてきたわけですが、ゲームを進めていくうちに僕は、「これはなんか違うぞ」と思ってしまいました。

というのも、主人公の割り切り具合が尋常ではないんです。陸上をやっている主人公には目指すべきゴールがあり、そこにヒロインのうちのどちらかが当てはまるという形になるわけです。が、主人公の、二人のヒロインに対する心の揺れというものがほとんど存在しない。ゴールに一人を見据えたら一直線というのは、聞いているだけではとても男らしいようにも聞こえます。でも、こういうゲームではそれではかえって面白くないと僕は思います。

なにより、主人公は二人のヒロインの気持ちを薄々感じているにも関わらず、そのことをまったく考慮に入れないで、自分の気持ちだけを信じて、想い人に気持ちを打ち明けるというのが面白くない。二人のヒロインがいて、二人の気持ちがあって、二人にみつめられている主人公がいて……となれば、三角関係に揺れる思春期の苦悩というものをもう少し描きこんでもよかったのではないか、と思えるわけです。本作は、そのようなシュチュエーションが、まったくとは言いませんが、必要分までには至っていなかったように思えてなりません。ストーリーのテンポはF&Cらしいなりにもよく出来ていたのに、惜しい限りです。


-とってつけたようなファンタジーにこける-

ええ、もうビックリしました。多少その路線の匂いはしていましたが、最後の最後で、レベル1だったファンタジック度が一気にレベル50くらい跳ね上がったかのような気分です。

いったいなにが言いたいのかというと、真奈美シナリオのラストのことですが。ネタバレはまずいのでこれ以上詳しくは書けませんが、伏線のありすぎも困るけれど、必要最小限の伏線は張ろうよと、そういうことです。

特に、先に菜織エンドを見た方はもう目も当てられないといった感じではなかったでしょうか? 実は僕がそうだったのですが、菜織ルートは、本当に普通の、いわゆる学生的なエンドだったのに、いざ真奈美のシナリオを読んでいると、まったく違うゲームをしているのではないかと思えるほど、終盤辺りから雰囲気が、ガラリと、文字通り音を立てて変わります。これではまるでリバーシブルですよ。白と黒のきれいなリバーシブルならまだしも、赤と緑みたいなわけの分からないリバーシブルではお話にもなりません。前のトピックで書いた2ルート制のことと合わせて、二つのシナリオのゲームバランスはめちゃくちゃ。その上、ヒロインよりもサブヒロインの方が魅力的に感じてしまうというのはもうどうしようもありません。

ミステリーな部分もあれば、ファンタジックな部分もあり、青春時代を謳歌するような部分もあれば、コメディタッチが強い部分もある。それはいいです。そういうゲームは山ほどあります。

ですが、何事もまとめが肝心。まとまっていれば、それなりのゲームになっていたと思います。


システム B サウンド B グラフィック A シナリオ C 総評 B

古いゲームなので、今のゲームに比べれば、やはりクオリティーでは劣るし、その分のことも考えてレビューしたいところですが、そんなことは抜きにして、ここまでレビューしてきました。が、ここから総評ということで、古い、ということも含めてコメントしていきたいと思います。

まずはシステムから。システムはもっとも年代が出てくるところだと思っているのですが、Kanonが初めてプレイしたゲームであった僕としては、それほど悪い環境ではなかったと思います。ドラマチックモードがあったことには正直ビックリしましたが、今のゲームにプレイ慣れしていると、やはり、読み飛ばしてしまったテキストを読み返せないというのは痛かったです。

サウンドに関しては、まったくもって標準値でした。これ以上言うことはなし。次に移ります。

グラフィックは、文句なしのS評価、と言いたいところですが、A評価どまりです。その理由はズバリ、クセです。原画を担当したのは橋本タカシ氏です。その画力で、今でこそ超有名絵師さん(あと遅筆なことと)ですが、当時はPia3の時のようなある程度万人受けする絵柄でもなく、少々絵師のクセが光る絵になっています。

シナリオは、けっきょくはF&Cらしいという言葉しかない気がしますね(汗) バランスがとにかく悪かったです。かと言って、絶対的におもしろくないというわけでもなく……この現象をF&Cマジックと呼んでいますが(笑)

では、総評を。

古い作品としては、かなりよく出来た作品だと思います。このゲームが発売された当時は、18禁ゲーム市場もそこまで育っていなかったでしょうし、作品的には充分に磨ききれていない、だけど、今の作品群の原型のような、先駆者的な匂いも感じられます。

時代の流れ伴ったクオリティー面の見劣りはしますが、けっして悪いゲームではありません。上に書いた酷評も含めて、当時の「らしさ」が窺えます。

ただ、やっぱりメインヒロインより、攻略不能なサブヒロインの方が魅力があったような気がするのはどうしたものか、と思いましたが……

スポンサーサイト

テーマ:美少女ゲーム│ジャンル:ゲーム
レビュー | コメント(0) | トラックバック(0)2005/11/25(金)19:09

«  | HOME |  »


プロフィール

REN-KANESHIRO

Author:REN-KANESHIRO
B級大好き、ついでに良作大好きな普通のエロゲーマー。プレイペースは遅し。まったりゲーマーやってます。

web拍手

駄文

このサイトの存在意義を考える。
……実は超不定期更新? いっそ、TYPE-MOONファンサイトにしたほうがコンテンツは充実しそうな予感。まあ、そんな暴挙に出るつもりはさらさらありませんが。それこそ、某研究室と性質がかぶってしまって存在意義がないですし。
ともあれ、『プリズム・アーク』が発売! ……でも金がない(涙)宝くじの神様よ、降臨したまえー。


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。