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「カルタグラ ~ツキ狂イノ病~」のレビュー

-雰囲気だけのミステリーに耐えろ-

美少女ゲーム業界において、雰囲気のみを重視して他の要素がさっぱりというゲームは多々ありますよね? そんななかで、この「カルタグラ ~ツキ狂イノ病~」も例に漏れず、と言ったところでしょうか。

まず、冒頭の入りと美麗なOPに、プレイ側の真理としては実におもしろそうだと思わせられるわけですが……

綺麗なお皿に綺麗な盛り付けで運ばれてきた料理を見れば、「おいしいそうだな」と感じるのが普通でしょう? ただ、一番大事なのは舌で感じる味であって、料理を彩る演出ではないわけです。

つまり、本作は内容を演出する要素は非常に凝っているのに、肝心の中身が演出のすべてを裏切って期待はずれなわけです。

その一つに、ミステリーでありながら、ミステリー的雰囲気しか醸し出せていないという欠点が上げられると思います。確かに、話の本筋は主人公が数々の奇怪な事件を追って真相に辿り着いていくという、ミステリーの王道に沿ってはいます。が、僕が雰囲気と言った理由はそこにあって、実は主人公自身が何かの謎解きを率先してすることがほとんどないわけです。目も当てられないのは、主人公の知らないどこかで事件が発展し、そして解決されているということ。それでも、物語は波に乗って終局へと向かっていくわけですから、プレイ側はその波に乗せられて、あたかも主人公とともに謎解きに挑んでいるという錯覚に陥ってしまうわけです。

人の情報に頼り、自分の足はあまり使わず、事件の真相を別のキャラクターが語ってしまうミステリーほど滑稽なものはありません。自称探偵が聞いて呆れるわけです。

そして何より、本作はすべてにおいて詰めが甘い。True End以外のEndの扱いがおざなり過ぎるし、そこで残された謎をすべてTrue Endで解決するのであれば、これはTrueである前に補完Endでしかありません。つまり、ミステリーであることの意味としての、トリックや起こってしまった現実への説得力が欠如しているんです。それぞれのEndにある程度の謎は残すとしても、そこで物語の終わりを見る充分な説得力を持たせなくてはなりません。

外装だけでサービスがいいかげんな店に、はたして好印象を持てるでしょうか?


-演出はあくまでも個性-

さて、これは上でも触れたことですが、今作は非常に演出がうまい。CGのスクロールや、戦闘シーンでの迫力あるCGの立ち代わり。どれをとっても、トップクラスの演出をしてくれているでしょう。

中でも、キャラクターの個性にはとても心躍るものがありましたね。遊郭の女に、情報屋や戦後間もない社会を徘徊するヤクザ。そして、腐敗した警察組織の面々。そのどれもが、僕たち若い世代が感じたことのない古めかしさを醸し出している。特に、遊女との禁断の関係なんていうのは、危ない大人の匂いがしてなかなかいいじゃありませんか。

男女の地位関係に、家柄や風潮風聞。時代そのものを語る美麗な背景。

ただ、そういった細々とした要素がしっかりとしているだけに、その中に埋もれた穴もまた浮き彫りになってくる。ここでも詰めの甘さが露呈するわけです。

一つは、言葉というものから滲み出す違和感。たとえば「バックから女の子を……」うんぬんのシーンがあるのですが、戦後十年前後の日本にバックからという表現があったとは考えられませんし、もしあったとしても、この作品にそのような表現はとてつもなく一致しない。それ以外にも様々なカタカナが出てくるのですが、そのすべてが時代背景の中で際立って浮いてしまっている。「後ろから」と言えばいいのにわざわざ「バック」などという言葉を使うのは、この物語の中で、「遊郭」を「ソープ」と言うくらいに馬鹿馬鹿しいことです。

CGなどの細々としてものにもツッコミを入れるなら、戦後の世界に現代的な下着のデザインがあったとも考えにくい。雰囲気重視でありながら、そう言った小さな歪みが雰囲気そのものをぶち壊している。これは、プレイしていてかなり不愉快になるところでしょう。

今、僕が述べたことは本当に些細なことかもしれません。ですが、クリエイターとしてゲームを作り続けるのであれば、そういう些細なことに気を配れる集団でなければ、それがユーザーに対する気配りに繋がっていかないのではないでしょうか?


システム A サウンド S グラフィック A シナリオ C グロ A 総評 B

システム面に関しては、特に文句を言う必要はありませんね。重いと感じた場面が若干ありましたが、気を悪くするほどのものでもありませんでしたし。

サウンドに関しては、これはS評価です。耳に残る曲が非常に多かったですし、時代背景と物語の演出ともに、とても盛り上げてくれました。「月の涙」が特にお気に入りです。

グラフィックは非常に惜しいのですが、A評価。理由は立ち絵において、若干微妙な表情があったという点です。レベルが高い仕事をされているだけに、そういう些細な部分が目立ってしまっていますね。グロCGが多数あるのも本作の特徴ですが、こちらの描写もかなりリアルでよかったと思います。ただ、グロがダメな人には若干リアル過ぎてオススメしかねますが……

シナリオについては、上で書いた通り。それでも標準というラインをキープしていましたからさすがと言ったところですね。

新ブランドということもあってか、そのクオリティーの高さにかなり期待させられた本作。ですが、実際プレイしてみると、逆に新ブランドだからこその不安要素というのも見えてきました。まだ、良作を作れるほどスタッフが熟練していないというかなんというか……これから、一本二本と製作本数を増やしていく中でぜひ成長していってもらいたいですね。新ブランドらしい熱い魂みたいなものが感じられれば、本作の印象もガラリと変わっていたのでしょうが、どうも無難にゲームを作りすぎて失敗した感がありました。

では、総評の方を……

普通におもしろいゲームと言えば聞こえはいいですが、演出に先走りすぎて期待はずれを起こすという意味ではある意味地雷かもしれません。

ただ、ミステリーという見方を変えて、伝奇というジャンルだと思ってかかれば、それなりにおもしろいゲームになるかも? お暇があればオススメできるゲームというのが正直な感想です。

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テーマ:美少女ゲーム│ジャンル:ゲーム
レビュー | コメント(1) | トラックバック(0)2005/08/19(金)19:24

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2008/11/15(土)19:01| URL | #- [ 編集]

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